最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)210 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告人指定代理人鰍沢健三、同綴喜米次の上告理由は別紙のとおりである。
論旨は、原判決は旧自作農創設特別措置法六条の解釈を誤つた違法があるという
のであるが、要するに、昭和二二年一二月一五日開催の村農地委員会で定められた
本件農地に関する買収計画(第五次買収計画)は、本件買収処分の時まで有効に存
続していた旨を主張するに帰する。
しかし、原判決の認定するところによれば、右の買収計画は、昭和二三年二月二
日の買収時期までに、県農地委員会による承認を受けるに至らなかつたので一応失
効したものと取り扱つていた事実を認定しており、論旨は、原判決の右の事実認定
を非難するに帰し採用することができない。
記録を精査するに、上告人は一審以来、昭和二三年四月二六日開催の村農地委員
会で第七次買収計画を樹立するに際し、本件農地についても買収計画を定めて縦覧
に供し右計画に基いて本件農地の買収処分をした旨を主張しているのであつて、若
し所論のように第五次計画の際の買収計画が失効していなかつたとすれば、第七次
計画に際し、あらためて買収計画を定める必要はない筋合であるから、上告人の主
張自体、第五次計画に際しての本件農地に関する買収計画の失効を前提としている
ものということができる。原判決の前記の事実認定は、所論のように不合理のもの
ではない。本訴の原審係属中、上告人は、右の主張を維持しながら、かりに第七次
計画に際し、本件農地に関する買収計画を定めなかつたとしても、第五次買収計画
に際しての本件農地に関する買収計画は存続している旨を主張したのであるが、原
判決の認定するところによれば、県農地委員会が買収計画の承認をしたのは、第五
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次計画の際の計画ではなく、第七次計画の際の計画であり、そして、第七次計画に
際し本件農地に関する買収計画は定められなかつた以上(この点に関する原判決の
事実認定については上告論旨も争つていない。)、本件買収処分は、買収計画に基
づかない買収処分というよりほかはない。いずれにせよ、論旨は理由がない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
裁判官 草 鹿 浅 之 介
裁判官 城 戸 芳 彦
裁判官 石 田 和 外
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